雷や花火の音、強い雨風などを怖がって、震えたり、隠れたり、落ち着かなくなったりする犬や猫に悩んでいる飼い主さんも多いと思います。
「雷が鳴るとずっと震えている」
「花火の日はパニックになってしまう」
「雨の日になるとそわそわして眠れない」
こういった様子について、飼い主さんからご相談を受けることがよくあります。
大きな音に対する反応には個体差がありますが、犬や猫にとっては、人間が思っている以上に大きなストレスになっていることがあります。
では、そんなときに飼い主さんには何ができるのでしょうか?

まずは「安心できる場所」を作ってあげましょう
雷や花火の音を怖がる子には、音や外の様子からできるだけ距離をとれる「安心できる場所」を用意してあげることが大切です。
例えば、部屋の奥の静かな場所にベッドやクレートを置いたり、猫であれば家具の陰やキャットハウスなど、普段から落ち着いて過ごせる場所を用意しておきましょう。
窓やカーテンを閉めることで、花火の光や外の様子を見えにくくするのもよい方法です。
また、テレビやラジオ、音楽などの音を流して、雷や花火の音を多少紛らわせてあげる方法もあります。
雷や花火の日は「早めの準備」を
雷や花火大会の日は、できるだけ音が大きくなる前に準備しておきましょう。
犬の場合は、花火大会が始まる前や天候が悪化する前に散歩を済ませておくことがおすすめです。
また、窓や玄関など外へ飛び出してしまう可能性がある場所はしっかり閉めておきましょう。
猫の場合も、音に驚いて脱走してしまうことがあるので、しっかり戸締りを確認しておいてください。
ボディラップ・サンダーシャツ
犬の場合、体に適切な圧迫感を与えることで、ある程度の安心感をもたらす事が知られています。
包帯を使った『ボディラップ』と言う方法や、『サンダーシャツ』と言う製品があります。
詳しくは以下のリンクをご参照ください。
ストレス緩和にサプリメントも効果的
上記の工夫だけでは落ち着かない子も多いと思いますが、そんな子にはサプリメントの効果が期待できます。
もちろん効き目には個体差がありますが、当院では、選択肢の一つとして『ジルケーン』を処方することが多いです。
ジルケーンには、牛乳に含まれるカゼインというタンパク質から作られた成分が含まれています。
これが、人でもよく聞く”GABA”のような効果を発揮し、犬や猫の不安やストレスを和らげ、落ち着いて過ごせるようサポートすることを目的としたサプリメントです。
薬ではなく、鎮静剤のように眠らせるものでもないため、「怖がっているけれど、できるだけ普段の状態で過ごさせてあげたい」という場合にも使いやすいです。
ジルケーンについては雷や花火、雨風以外にも、来客や留守番、お出かけ、家庭環境の変化などでも効果が期待できるので、興味のある方はご相談ください。
「怖がってから」ではなく、早めの準備がおすすめです
雷や花火など、怖い出来事が起こることが分かっている場合は、直前に対策するよりも、事前に準備しておくことが大切です。
ジルケーンは、メーカーからも花火大会などのストレスが予想される出来事の1~2日前から与える方法が案内されています。
「毎年、夏になると花火を怖がる」「雷が多い季節になると落ち着かなくなる」という場合には、怖がることが予想される時期より前に一度ご相談ください。
強い恐怖反応がある場合は、サプリメントだけで我慢しないで
ただし、すべての子がサプリメントだけで十分に落ち着けるとは限りません。
症状が重度な子には、より精神的なたかぶりを抑えるために、抗不安薬などを併用することもあります。
また、場合によっては行動療法と言われる専門的な治療が必要となる事もあります。
雷や花火、激しい雨風は、私たちにとっては一時的な出来事でも、犬や猫にとっては大きな恐怖になることがあります。
「怖がるのは仕方ない」と諦めるのではなく、安心できる場所を作る、音や光をできるだけ遮る、早めに準備する、必要に応じてサプリメント・薬などを利用する。
こうした対策を組み合わせることで、少しでも安心して過ごせる時間を増やしてあげましょう。
「うちの子にはどんな対策が合っているの?」という場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
年齢や性格、怖がり方などを確認したうえで、その子に合った方法を一緒に考えていきましょう。







