犬の外耳炎の診断はどうする?耳垢検査や再発の原因について解説

「外耳炎と言われたけれど、どんな検査をしているの?」
「耳垢を顕微鏡で見るのはなぜ?」
「何度も外耳炎を繰り返すのはどうして?」

犬の外耳炎は、耳をかゆがる、頭を振る、耳が臭うといった症状で気付かれることが多い病気です。

しかし、一口に外耳炎といっても原因はさまざまで、それによって治療方法が異なることもあります。

今回は、犬の外耳炎で行われる検査や、再発を繰り返す場合に考えられる原因について解説します。

【外耳炎コラム】
第1回 犬が耳をかく・頭を振るのは外耳炎かも?犬の外耳炎の症状や原因・受診の目安を解説

第2回 なぜ繰り返す?犬の外耳炎の原因・治療法を獣医師が解説

第3回 犬の外耳炎の診断はどうする?耳垢検査や再発の原因について解説

第4回 犬の耳掃除は必要?正しい耳のケアやその頻度、外耳炎の予防について解説



外耳炎の診断で大切なこと

外耳炎とは、耳の入り口から鼓膜までの「外耳」と呼ばれる部分に炎症が起こった状態です。

しかし、その背景には以下のような要因が隠れていることがあります。

  • アレルギー
  • 耳ダニ
  • 異物
  • ポリープ・腫瘍
  • 細菌感染
  • マラセチアの増殖 など

そのため、「外耳炎だから治療は全く同じ」というわけではありません。

外耳炎のその時の状態に合わせて治療を選択していくことが大切です。


耳鏡検査とは?

外耳炎の診察でまず行うのが耳鏡検査です。
耳鏡という耳の中をのぞく器具を使い、耳道内を直接観察します。

耳鏡検査では、以下のようなポイントをチェックします。

  • 耳道の赤み・腫れ
  • 耳垢の量
  • 異物の有無
  • 鼓膜の状態 など

この検査により治療方針が変わる可能性があり、最も基本的で重要な検査です。


綿棒などで耳垢を採取し、それを顕微鏡で観察します。

この検査では、以下のような微生物の有無をチェックします。

  • 耳ダニ
  • 細菌
  • マラセチア など

この検査によって駆虫薬や抗菌薬・抗真菌薬など治療方針が変わることがあります。


外耳炎を繰り返す場合は?

上に挙げた検査は耳道内の状態を確認するための検査ですが、何度も外耳炎を繰り返す場合は、耳そのものだけではなく全身の病気が隠れていないか考える必要があります。

代表的なものとして、以下のようなものが見られることが多いです。

  • アトピー性皮膚炎
  • 食物アレルギー など

実際に、アレルギーの犬では外耳炎が最初の症状として現れることもあります。


重症例では追加検査が必要なことも

慢性化した外耳炎や治療に反応しにくい外耳炎では、さらに詳しい検査を行うことがあります。

  • 細菌培養検査・薬剤感受性試験
    どのような細菌が増殖していて、どのような抗菌薬が効くのかを調べます。
  • 内視鏡検査
    より詳細に耳道内の状態を観察でき、観察しながら丁寧な洗浄を行うこともできます。
  • レントゲン検査
    中耳の異常を確認できることがあります。

当院で行っている外耳炎の検査

当院では、外耳炎が疑われる場合にまずは耳鏡を使って耳道内の状態を確認し、必要に応じて耳垢検査などを行っています。

背景にアレルギーが隠れていることもあるので、耳道内だけでなく全身もチェックしていきます。

単にその時の症状を抑えるだけでなく、再発しにくい状態を目指した診療を心がけています。


耳のトラブルでお困りの際はご相談ください

外耳炎は適切な検査と治療によって改善が期待できる病気です。

しかし、原因によっては再発を繰り返してしまうことがあるため、そのような原因の追究も重要です。

耳をかく、頭を振る、耳が臭うなどの症状がある場合は、お気軽に当院までご相談ください。

このコラムが飼い主のみなさんの参考になれば幸いです。

「こんなこと聞いてもいいのかな」と思うことでも尋ねてもらえれば、病院として何かお手伝いができるかもしれません。

【外耳炎コラム】
第1回 犬が耳をかく・頭を振るのは外耳炎かも?犬の外耳炎の症状や原因・受診の目安を解説

第2回 なぜ繰り返す?犬の外耳炎の原因・治療法を獣医師が解説

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