「最近ずっと体をかいている」
「外耳炎を繰り返している」
「軟便や下痢がなかなか治らない」
かゆみや下痢は様々な病気が原因として考えられますが、もしかすると食物アレルギーが関係しているかもしれません。
今回は、犬の食物アレルギーでよくみられる症状について解説します。

【食物アレルギーコラム】
第1回 犬の食物アレルギー?「かゆみ・外耳炎・下痢」こんな症状は要注意
第2回 犬の食物アレルギーとは?原因・症状・治療法を獣医師が解説
第3回 犬の食物アレルギーの診断はどうするの?アレルギー検査と除去食試験について
第4回 犬の食物アレルギー用フードの選び方|療法食やおやつについて解説
そもそも犬の食物アレルギーとは?
食物アレルギーは特定の食べ物(アレルゲン)に対して免疫が過剰に反応することで起こる病気です。アレルゲンを食べることで症状が出ますが、皮膚のかゆみ以外にも耳や消化器に症状が現れることもあります。
アレルゲンとなる食材はその子によって様々です。
普段食べないものを食べた時に症状が出ることもありますが、「今まで食べていたフード」など長年食べていた食材に対して突然アレルギー反応を示すこともあります。
食物アレルギーでみられる主な症状
食物アレルギーでは、主に次のような症状がみられます。
- 体をかゆがる
- 皮膚が赤くなる
- 足先をなめる
- 外耳炎を繰り返す
- 下痢や軟便が続く
症状の現れ方は犬によって異なり、皮膚症状が中心に見られる子もいれば、消化器症状が目立つ子もいます。
体をかゆがる
食物アレルギーではかゆみが起こりやすい部位があります。
- 口の周囲
- 肛門付近
- 目の周り
- 耳
- 足先
- お腹
- 脇 など
これらの部位にかゆみが現れやすいとされています。
ただし、かゆみの原因は食物アレルギー以外にも多く存在するため、症状だけで診断することはできません。
外耳炎を繰り返す
再発する外耳炎はもしかしたらアレルギー性疾患の症状の一つかもしれません。
外耳炎では、耳の炎症・かゆみから次のような症状が見られます。
- 耳をかく
- 頭を振る
- 耳が赤い
- 耳が臭う
- 耳あかが増える
外耳炎を治療しても、背景にあるアレルギーをコントロールしないと再発を繰り返してしまうことがあります。
特に若い頃から外耳炎を繰り返している場合は、アレルギーの関与を疑うことが重要です。
下痢や軟便が続く
食物アレルギーでは皮膚症状だけでなく、消化器症状がみられることもあります。
- 慢性的な軟便・下痢
- お腹がぎゅるぎゅる鳴る
- 嘔吐を繰り返す
これらの症状の原因として消化器の病気なども考えられますが、もしかすると食物アレルギーが関係しているかもしれません。
「かゆみ」と「下痢」が同時にみられる場合は、食物アレルギーの可能性を考えるきっかけになります。
アトピー性皮膚炎との違い
食物アレルギーとよく似た病気に「アトピー性皮膚炎」があります。アトピーの場合はアレルゲンが皮膚に付着することで症状が見られます。食物アレルギーはアレルゲンを食べることで症状が出ます。
この二つは本当に症状が似ているため、簡単には見分けることができません。また、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎を同時に発症している犬も少なくありません。
正確な診断のためには、症状の経過や食事内容を確認しながら検査を進めていく必要があります。
→アトピーについてはこちら
こんな症状があるときは動物病院へ
次のような症状がある場合は、一度動物病院へご相談ください。
- かゆみが続いている
- 外耳炎を何度も繰り返している
- 下痢や軟便が長引いている
- 足先をなめ続けている
- 皮膚が赤くなっている
特に「かゆみ + 軟便・下痢」がセットで見られるときは要注意です。
食物アレルギーは症状だけで診断することはできません。しかし、適切な検査や食事管理によって症状の改善が期待できる病気です。
「もしかして食物アレルギーかも?」と思ったら、お気軽にご相談ください。
このコラムが飼い主のみなさんの参考になれば幸いです。
「こんなこと聞いてもいいのかな」と思うことでも尋ねてもらえれば、病院として何かお手伝いができるかもしれません。




