猫の咳を見かけると病気かもと不安になる方もいると思います。
猫が咳をすることはあまり多くありませんが、すぐに治まる一時的な場合もあれば、重度に進行してしまう場合もあります。
今回は猫の咳について原因や注意してほしい点を解説します。
※注意
大前提として診察をせずに、「家で様子を見ていて大丈夫」と言うことはできません。
基本的に異常があるようであれば受診することをおすすめしています。

そもそも咳って?
咳とは、肺や気道(肺までの空気の通り道)に刺激があった際に異物や分泌物を排出するための体の防御反応です。
猫の咳?
猫の咳は人や犬のように分かりやすくありません。
頭を下げて首を伸ばし、空気を絞り出すような様子が見られますが、えずいているようにも見られます。
動画を撮って来てもらえれば分かりやすいです。
何が原因?
① 異物・刺激
特に病気がなくても異物や刺激などで一時的に咳が出ることがあります。
- ホコリや植物など
- 煙(タバコや線香など)
- 刺激のある洗剤
- 首への圧迫
これらの刺激で、一時的に咳が出ることがあります。
ただし、これらの刺激の後でも咳が長く続くようであれば要注意です。
② 呼吸器系の病気
- 猫喘息(ぜんそく)
- 気管支炎
- 肺炎
- 喉頭炎
猫喘息はアレルギーによる気道の炎症で、徐々に進行することもあり注意が必要です。
早期の治療で進行を抑えることができます。
③ 寄生虫・感染症
- 肺吸虫
- 真菌・細菌・ウイルス感染
緊急性の高いサイン
以下の症状がある場合は、早めの受診を強くおすすめします。
- 元気・食欲がない
- 咳が24時間以上続く
- 咳が連続で出て止まらない
- 呼吸が苦しそう、あるいは口を開けて呼吸する
- 異常な呼吸音がする(ゼーゼー、ヒューヒューなど)
猫の咳は、呼吸器系(気道・肺)の病気のサインであることが多いです。
上記のような症状が出ている場合は一分一秒を争うような緊急事態のこともあります。
様子見して大丈夫?
上記のような症状がなく様子見する場合でも、そこから症状が悪化する可能性もあるので「大丈夫」とは簡単には言えません。
湿度の低下や刺激になるようなものがないか確認して、その上で注意深く観察して、悪化するようであればすぐに受診するようにしてください。
飼い主さんへのメッセージ
猫の咳はあまり頻繁に見られるものではなく、軽度なものもありますが、場合によっては命に関わる可能性あります。
飼い主さんからの情報が診療する上で非常に役に立ちます。
「いつから」 「どのような咳か(乾いた咳・湿った咳)」 「咳の程度は悪化しているのか」
「異常な呼吸音や呼吸状態がないか」 「咳の出やすい状況(食事の時、運動時、夜間など)」
もし咳が続くようであれば、これらのことを気にしてよく観察してみてください。
動画が診療を進めるうえで大きなヒントとなる事もあるので、可能であれば咳の様子を撮ってみてください。
このコラムが飼い主のみなさんの参考になれば幸いです。
不安な点、心配な点があれば気軽にご連絡・ご相談ください。
「こんなこと聞いてもいいのかな」と思うことでも尋ねてもらえれば、病院として何かお手伝いができるかもしれません。







