猫の下痢はあまり見かけるものではなく、もし見かけたら飼い主の方も心配になると思います。
適切に対応すれば数日で改善することも多いですが、場合によっては症状が長引いたり大きな病気が隠れていたりすることもあります。
今回は猫の下痢について、原因や注意してほしい点を解説します。
※注意
大前提として診察をせずに、「家で様子を見ていて大丈夫」と言うことはできません。
基本的に異常があるようであれば受診することをおすすめしています。

そもそも下痢って?
下痢とは、普段よりも水分が多くて柔らかいあるいは水っぽい便が出る状態をいいます。
排便回数に関しては増えることもあれば、変わらないこともあります。
何が原因?
猫の下痢はいろいろな原因で起こります。
短期間に改善してくれる場合は結果的に原因がわからないことも多くあります。
① 食事の変化
新しいフード・おやつに変えたときや、人の食べ物を食べたときに起こりやすいです。
また、普段のフードでも食べ過ぎた場合や、家の中での拾い食いでも起こることがあります。
② ストレス
来客やお出かけ、天候(雷や風の音、気温)、トリミングやホテルなど。
また人や動物の家族構成の変化も大きなストレスになる事があります。
③ 感染症(寄生虫・細菌・ウイルスなど)
回虫やトリコモナス、コクシジウムなどの寄生虫・原虫が見られることも多いです。
また、様々なウイルスや細菌の感染でも下痢が起こります。
特に子猫では重症化しやすいため注意が必要です。
④ 消化器系の病気
異物や炎症性腸疾患、腫瘍など胃腸の異常で下痢が見られます。
⑤ その他の病気
下痢を引き起こす病気は多岐にわたるので、おおまかに挙げると次のようなものがあります。
膵炎、甲状腺機能亢進症、肝不全、慢性腎臓病など
緊急性の高いサイン
- 元気・食欲がない
- 嘔吐も見られる
- 血便あるいは黒い便が出ている
- 排便回数が多い
- 24時間以上下痢が続いている
このような症状の時はできるだけ早く病院へ受診するようにしてください。
特に、子猫や高齢猫に関してはより注意が必要なので、早めの受診をおすすめします。
すぐに受診できない場合・様子見する場合
しつこいですが基本的に重症の場合は早めに来院するようにしてください。
上記のような症状がなく、軽症の場合の注意点を以下に挙げてみます。
- 一時的にフード量を減らす(例えば通常の約25~50%)、あるいは絶食
- 水を飲めるようにする(水を切らさない、口元にもっていくなど)
- 新しいものやおやつは与えない
このようにしても症状が悪化する場合もあるので、その時はすぐに受診するようにしてください。
※子猫の場合、基本的には絶食は避けた方が良いので注意してください。
飼い主さんへのメッセージ
猫の下痢は適切に対応すればすぐに改善することも多いですが、重大な病気が隠れていることもあります。
いつもと様子が違うようであれば、できるだけ早く受診してください。
受診の際に便があれば重要な情報を得られることもあるので、可能であれば持って来てください。
このコラムが飼い主のみなさんの参考になれば幸いです。
不安な点、心配な点があれば気軽にご連絡・ご相談ください。
「こんなこと聞いてもいいのかな」と思うことでも尋ねてもらえれば、病院として何かお手伝いができるかもしれません。







